top of page

ホーム ≫ コラム一覧 ≫ M&Aアドバイザリーが行うDDの全体像とは?

M&Aアドバイザリーが行うDDの全体像とは?

head-mv-01.jpg

M&Aアドバイザリーが実施するDDの概要

M&Aを行うにあたって、DDは重要な調査の一つです。

こちらでは、M&Aアドバイザリーが実施するDDプロセスの全体像、M&Aアドバイザリーを選ぶ際のDD専門家の見極め方、M&AアドバイザリーによるDDリスク評価の手法などについてお伝えいたします。

M&Aアドバイザリーが実施するDDプロセスの全体像

DDは、主に以下のようなプロセスで進めていくことになります。

1.DDの領域を決定する

デューデリジェンス(以下、DD)を実施する際は、まず調査対象とする領域を決めることが重要です。買収の背景や重点的に確認したい調査項目について、専門家と事前に共有・議論する作業から始めると良いでしょう。これにより、専門家は幅広い分野に対応しつつ、買い手のニーズに応じた調査が可能となります。

M&Aアドバイザリーが実施するDDプロセスの全体像

DDには、会計や税務、法務といった基本的な調査項目(財務DD、税務DD、法務DD)がほぼすべてのM&Aで実施されますが、状況に応じてビジネスDD、環境DD、ITDDなども追加される場合があります。それぞれの調査範囲をどこまで行うのかは、対象会社の業種や管理体制を考慮し、専門家と相談した上で決定されます。

2.DDのキックオフを行う

調査範囲が確定したら、買い手企業、各DDの専門家、フィナンシャルアドバイザーが集まりキックオフミーティングを実施します。この場で、専門家が自己紹介を行い、買い手企業が把握しているリスクや、専門家が想定しているリスクについて意見交換を行います。これにより、対象会社に対するリスク認識をすり合わせが可能です。

また、ミーティングではDDのスケジュール確認も重要なポイントとなります。具体的には、中間報告の日程や資料のやり取り方法が共有されます。一般的にDDにかかる期間は約1か月ですが、案件によっては2~3週間と短期間で進行することもあるでしょう。特に資料が十分にそろっている場合や小規模な会社を対象とする場合は、短期間で対応可能です。ただし、規模が大きい場合や検討すべき事項が多い場合には、調査対象を絞ることもあるでしょう。

3.キックオフ後のDD開始と調査手法

キックオフミーティングが完了すると、DDが本格的にスタートします。専門家は必要な資料リストや質問リストを作成し、買い手企業やフィナンシャルアドバイザーを通じて対象会社に提出。これにより、必要な資料や回答を収集します。

さらに、一定期間が経過した後、対象会社に対してインタビューを実施します。このインタビューは主に2種類に分かれます。1つは、経営陣に対するインタビューで、ビジネスの全体像や戦略について把握するためのものです。もう1つは、実務担当者や外部専門家に対するインタビューで、各領域の実務的視点からより詳細な情報を得るためのものです。これにより、資料だけでは分からない部分や確認事項の裏付けを行います。

DDを進める過程では、専門家と密なコミュニケーションを取ることが不可欠です。随時の連絡に加え、定期的なミーティングを設定することで、スムーズな情報共有と調査の進行が期待できます。

M&Aアドバイザリーを選ぶ際のDD専門家の見極め方

M&A取引において、デューデリジェンス(DD)は成功の鍵を握る重要なプロセスです。そのため、DDを実施する専門家を選ぶ際は、慎重に検討しましょう。以下では、M&Aアドバイザリーを選ぶ際に押さえておくべきDD専門家の見極めポイントを解説します。

専門知識と実績の確認

DDの専門家を選ぶ際には、まず専門知識と過去の実績を確認しましょう。DDには会計、税務、法務、ビジネス、環境、ITなど複数の分野が含まれます。それぞれの分野で高度な専門知識が求められるため、候補となるアドバイザリーがこれらの領域を網羅的にカバーできるか確認する必要があります。

M&Aアドバイザリーを選ぶ際のDD専門家の見極め方

具体的には、以下の点に注目してください。
・類似案件でのDD経験があるか
・特定の業界や市場に精通しているか
・大手、中小規模の案件いずれにも対応できる柔軟性があるか

コミュニケーション能力の評価

DDプロセスでは、アドバイザリーと買い手企業、売り手企業の間で適切なコミュニケーションが求められます。特に、複雑なリスクや調査結果を分かりやすく伝える能力は重要です。専門用語だけで説明するのではなく、経営層や取引関係者が理解しやすい言葉で説明できる専門家を選ぶことがポイントです。

また、DD中は頻繁に情報交換が行われるため、以下の点も確認しましょう。


・定期的なミーティングやレポート提供の対応が可能か
・迅速な対応や柔軟なスケジュール調整ができるか
・チーム内外での調整力が高いか

費用対効果の検討

M&A取引におけるDDには費用がかかりますが、コストと成果のバランスを見極めることが大切です。費用が高すぎる場合、取引全体のコストに影響を与える可能性があります。一方で、安価なサービスでは必要な調査が不十分になるリスクがあります。

以下のポイントを基準に費用対効果をチェックしてみましょう。


・提供されるサービス内容と費用が適切に見合っているか
・長期的なサポート体制が整っているか

M&AアドバイザリーによるDDリスク評価の手法

M&Aアドバイザリーは、主に以下のような手法でリスクを評価します。

事前準備

対象企業の業界や市場、財務データ、法的情報など、関連資料を収集し、事業の全体像を把握します。このステップでは、特有のリスク要因を特定するための基礎データが重要です。

リスクの特定

アドバイザリーの専門家チームが、財務、税務、法務、ビジネス、環境、ITなどの分野ごとにリスクを特定します。特に、以下の主要リスクが重点的に評価されます。

・財務リスク(不良債権の有無、現金フロー分析)
・税務リスク(税務コンプライアンスや潜在的な税務負債)
・法務リスク(契約上のリスク、知的財産権問題)
・業務上のリスク(市場競争力、事業モデルの持続可能性)
・リスクの評価
特定されたリスクを定量化し、取引全体への影響度を評価します。重要度が高いリスクには優先的に対応策が検討されます。

リスク対応策の提案

リスク評価の結果に基づき、取引価格の調整や契約条件の修正など、具体的な対応策がアドバイザリーから提案されます。

M&Aアドバイザリーによるリスク評価が必要でしたらD3 Managementへ

M&Aアドバイザリーが実施するDDプロセスの全体像、M&Aアドバイザリーを選ぶ際のDD専門家の見極め方、M&AアドバイザリーによるDDリスク評価の手法などについてご紹介しました。

DDは、M&Aを行うにあたって欠かせないものです。M&Aアドバイザリーは、一連のプロセスを通して必要な情報を集め、報告してくれます。さまざまな専門家がいるため、今回ご紹介した選び方を参考にしつつ、自社に合ったところに依頼をするようにしましょう。

M&Aアドバイザリーに相談をしたい方は、D3 Managementにお問い合わせください。D3 Managementは、戦略立案・ソーシング支援、プロセス管理・条件交渉・クロージング、買収後のスムーズな事業継続支援などのサービスを提供しております。これまで数多くの企業様をサポートしてきた実績を活かして、きめ細やかな対応が可能です。


・成果にこだわる
・責任を負う
・経験に基づく支援


これら3つを掲げる専門家として、皆様に寄り添うサービスをお約束いたします。ご相談の際は、細かなことも含めて何でもお申しつけください。スタッフが真摯に耳を傾け、アドバイスいたします。

DDで発見されたリスクへの対処法

M&AにおけるDDは、対象企業の隠れたリスクを見つけ出す重要なプロセスです。しかし、リスクを発見するだけでなく、そのリスクにどのように対処するかがM&A成功の鍵を握ります。ここでは、DDで判明したリスクの対処法の例をご紹介いたします。

契約条件の見直し

特定の法務リスクや税務リスクが判明した場合、M&Aの契約書に特別な条項を追加することがあります。例えば、特定の負債や訴訟リスクについて、売り手が責任を負う旨の条項を設けることで、買い手を保護できます。

取引の中止

DDで発見されたリスクがあまりにも大きく、対処が困難であると判断される場合、M&A取引自体を中止するという選択肢もあります。これは最終手段ですが、将来的な大きな損失を避けるためには必要な決断となることもあります。

統合後の対応計画

DDで発見されたリスクの中には、買収後に対応することで解決できるものもあります。例えば、ITシステムのリスクであれば、統合後に新たなシステムを導入する計画を立てるなど、具体的な改善策を事前に検討しておくことが重要です。

リスクを発見するだけじゃない!DDレポートの具体的な活用法

DDは、単にリスクを洗い出して報告書(レポート)を作成して終わりではありません。専門家が出した調査結果を、M&A取引の成功に向けてどのように活用するかが重要です。DDレポートを活用するためのアクションをご紹介いたします。

取引価格の再交渉

DDで想定外のマイナス要素が判明した場合、その分を反映させた価格へ、売り手側と交渉します。

契約書への反映

発見された特定のリスクについて、将来的に問題が発生した場合に売り手が責任を負うという補償条項をM&A契約書に盛り込み、買い手側のリスクを限定します。

買収後の統合

ITシステムの統合問題や組織文化の潜在的な軋轢など、DDで判明した課題を解決するための計画を事前に策定し、買収後のスムーズな事業継続に備えます。

DDレポートは、これらのアクションの根拠となる重要なロードマップです。M&Aアドバイザリーとしっかりと連携し、リスクをネガティブな要素だけで終わらせず、次の戦略に活かしましょう。

M&AアドバイザリーによるDDリスク評価ならD3 Management

​会社名

​住所

事業内容

URL

​株式会社ディースリーマネジメント

(英名)D3 Management Inc.

〒107-0052

​東京都港区赤坂9丁目6番26号

​経営支援業務

​ ・IR/ファイナンス

 ・M&A/FA/デューデリジェンス

 ・経営企画業務

 ・DX/PMO

​ ・HR

受託業務

 ・バックオフィス業務BPO

 ・経営受託(ビジネス・マネジメント)

​ ・運営受託(オペレーティング・マネジメント)

プリンシパル投資

     ・スタートアップ投資

     ・セカンダリー投資    

bottom of page